家族会について

1.家族会とは

2.活動内容・取り組み

3.家族支援の歴史

4.家族と精神障害者

5.家族会の歴史

6.家族会の課題

7.これからの家族支援


1.家族会とは

 精神疾患をもつ人を身内にかかえる家族が集まり、同じ悩みを語り合い、互いに支え合う会です。家族会には大きく分けて二つあります。

病院家族会:病院を基盤

地域家族会:病院とは無関係に地域を基盤 

 最近は上記だけでなく、会のスタイルや規模も様々で、家族会は全ての都道府県にあり、その数はおよそ1600にのぼります。


2.活動内容・取り組み

①助け合い

 家族としての辛さや悩みを話すことで、「自分だけが悩んでいるのではなかった」「同じ悩みを持っている人がいる」など、仲間がいるという発見ができます。また、発病してすぐの人から長い人まで様々で、障害を持つ家族が先々どのような生活を送るようになるのか等語り合ったりします。

 また、語り合うだけではなく、レクリエーションや行事を通して親睦を深め、家族には休息や気分転換とさらなる活力を得られる場です。

②学習

 精神障害の法律がなかった頃に比べ、現在は法制度が整備されてきて、病気や治療方法をはじめ、リハビリや社会資源など、情報が多方面にわたります。情報化社会ですが、個人のレベルで正しい情報を入手することが難しい状況です。

 家族会では、これらの学習を、研修会・講演会・施設の見学会などを通して実践しています。また多くの場合、家族が話し合える場が確保されています。

③社会的運動

 医療や制度などの改善を要求し作業所やグループホームなど社会資源の開発も行うよう活動しています。署名活動・陳情、会議への参加等を行い、当事者や家族の声が反映されるよう努めています。


3.家族支援の歴史

 1900年精神病者監護法により、私宅監置が定められ、障害者は家族が責任をもってみなければいけませんでした。1919年に精神病院法で、国家は「患者を入院収容することで犯罪を防止でき、国家・社会はその安寧 ・秩序が守られる」とされ、公立病院の設置が促されました。

 1950年精神衛生法で私宅監置が禁止、保護者の義務役割が明文化されました。1995年精神保健福祉法が制定、1999年同法改定で、市町村を中心とした在宅福祉が掲げられました。

 精神障害者の家族看護に注目し、法や制度の歴史を見ると、「家族は看護する者」とされ、その後も、家族は常に管理・世話を期待されています。しかし、法律では家族のケアについては明記されていません。地域支援という流れはあるものの、現状の制度では地域生活を送る精神障害者へのサービスは充足しているとは言いがたく、精神障害者を支える家族に大きな負担を与えているといえます。


4.家族と精神障害者

 統合失調症の家族の研究は、1940年代、家族を病因とする考え方から始まりました。1950年代なると、両親との関係性が原因であるとする考え方へと発展していきました。それに伴い、家族研究や家族療法が盛んに試みられるようになり、家族が統合失調症の病因として受け止められる傾向になっていきました。1960年頃には、家族と再発との関係という視点が登場し、否定的な感情表現が高い家族ほど再発率が高いことを明らかにしたEE(Expressed  Emotion:感情 表出)研究を行いました。

 1980年代には、心理教育やSST(Social skill training)が体系化されていきました。1990年 代からは、家族自身が問題を解決する力を持っており、その力を引き出す(エンパワメントする)という考えが受け入れられるようになりました。


5.家族会の歴史

 精神障害者家族会は、1960年前後に誕生しました。まず家族に病気をきちんと理解してもらおうと、 一部の病院や保健所が開いた学習会に家族が参加したことが始まりとされています。

 1964年ライシャワー事件をきっかけに、1965年、全国精神障害者家族会連合会(全家連)が発足しました。その後、当初は病院家族会が、次いで地域家族会が次第に増え、今日の数になっています。全家連(全国精神障害者家族会連合会)は、自己破産・解散し、現在は、みんなねっとが全国的に活動しています。


6.家族会の課題

 昨今は、家族の高齢化が進み、若者の人口が少なくなっています。そのため、場の提供を行ってもご家族の都合や体調不良などにより家族会の参加数が少ないことが多々あります。また、財政基盤が貧弱で活動を続けていくことが困難となる家族会もあります。

 2012年の家族会が行った調査では、10〜19人という少人数の家族会が3割を占めています。その人数で会長や役員、会の運営、地域の行事に参加をしなければならず、マンパワー不足であることが考えられるでしょう。また、直近3年間の会員数が「減っている」と回答した家族会が全体の半分を占めており、会が縮小していることも伺えます。


7.これからの家族支援

 家族(会)と適切な距離を持つことが必要です。例えば、家族に能力がないとみる支援者が、支援をし過ぎると家族は人任せになります。逆に、支援者がつき放しすぎると家族は孤立してしまいます。

 支援者は、機械的にサービスにつなぐのではなく、障害を持つ方や家族の相談に乗り、家族の悩みを聞き、受けとめ、寄り添い、そして、継続した支援を行うことが必要でしょう。

 家族会は家族の憩える場所です。支援者は、家族が家族でいられることのできるように支援の対象者で忘れないで支援していくことが大切です。

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